音階とはその名の通り音の階段です。
英語ではスケールと言います。
ある音からオクターブ上の同じ音まで、11個ある半音をどのように上がって行くかで音階の名前や響きが変わります。
和風っぽい音階、インドっぽい音階、沖縄っぽい音階などなど沢山の種類があります。
一般的な音楽でよく使われる音階の例を聴いてみましょう。
最もポピュラーな音階、ドレミファソラシドです。
日本語では長音階と言い、明るい響きが特徴です。
基準となる音(ルート)から、
R M2 M3 P4 P5 M6 M7
ルート 長二度 長三度 完全四度 完全五度 長六度 長七度
と7音を並べたものがメジャースケールです。
例としてCから数えてみると、
C D E F G A B
となります。
Cをルートにしたメジャースケールなので、Cメジャースケールと言います。
もう一つ例として、今度はDをルートにして同じように1オクターブを上がってみるとこうなります。
D E F# G A B C#
Dをルートにしたメジャースケールなので、名前はDメジャースケールです。
メジャースケールと同じくポピュラーな音階です。メジャースケールに対して、こちらは暗い悲しい響きです。
ルート音から、
R M2 m3 P4 P5 m6 m7
ルート 長二度 短三度 完全四度 完全五度 短六度 短七度
と順にオクターブを上がって行きます。
Cをルートとして考えると、
C D E♭ F G A♭ B♭
となります。
名称はメジャースケールの時と同じように考え、Cをルートにしたマイナースケールなので、こちらはCマイナースケール。
EをルートにしたEマイナースケールなら、
E F# G A B C D
となります。
以上のメジャースケールとマイナースケールが普段耳にする音楽で最も使われている音階です。
どんな音をルートにしても、同じ音程で1オクターブを上がって行けば全て○○メジャースケール、○○マイナースケールとする事が出来ます。
表記の際、なんの音に#、♭が付くのかだけ気を付けましょう。
Dメジャースケールは、
D E F# G A B C#
ですが、なぜG♭ではなくF#と表記する必要があるのか?
それは、長音階の配列が、
R M2 M3 P4 P5 M6 M7
というルールに沿っているのが理由です。
3番目のF#はM3、つまりルートのDから見て長3度の音程です。
これをG♭としてしまうと音程は同じですが、減4度(-4)の表記になってしまい数字が変わり、完全4度から半音下げたものという意味にも変化してしまいます。
そのため、度数での表記に沿って音名に#、♭を使い分けます。